「こと座」について探し方や神話について解説

こと座 Lyra(リラ)

目次

こと座について

こと座は夏の夜空に見ることができる星座になります。

オルフェウスのたて琴が由来。

小さな星座ですが、青白い星ベガがあり非常に目立ちます。

ベガは日本では七夕で「織り姫星」「織女星」とも呼ばれて、わし座の1等星アルタイルが「彦星」「牽牛星」と呼ばれて有名ですね。

こと座の探し方

夏の宵の頃、夜空の高い所に目立つ青白い星ベガが見えるので、街中からでもみることができるしょでしょう。

ベガは1等星より明るい0等星になりすごく明るい星です。

ベガから連なっている4つの星が小さな四辺形を作っていて、たて琴の弦を張る部分になります。

たて琴を飾る宝石にベガを見立てて「夏の夜の女王」とたとえられます。

西洋琴なので日本の琴とは形が違いますね。

こと座の神話

オルフェウスの竪琴

芸術の神アポロンの息子オルフェウスはギリシアで一番の音楽の名手でした。

アポロンがオルフェウスにおくった美しいたて琴を見事にひきこなし、森でたて琴を弾くと森のあらゆるものが、たて琴に聞き入りました。

やがて美しいニンフのエウリュディケと結婚します。

エウリュディケはオルフェウスのたて琴の音色が大好きで、いつもオルフェウス横で聞き入っていました。

ところがある日、エウリュディケが散歩中に毒蛇に噛まれて死んでしまったのです。

最愛の妻を失ったオルフェウスは悲しみに暮れますが、諦めきれずなんとしても妻を生き返らせようと死の国へ向かいます。

死の国は深い地の底にあり、何日も歩き続けやっと死の国の入り口に着いたとたん闇が覆い何も見えなくなります。

しかし、たて琴を鳴らすと輝き暗い道を照らしてくれました。

オルフェウスは川岸に着きます。生と死の国のさかいにある川です。 舟はありますが、渡し守りのカロンが影のある者を通すことはできないと言います。

オルフェウスはどうしても通してほしい想いを込めてたて琴を弾きました。

その悲しく切ない音色を聴き、カロンはオルフェウスを舟に乗せました。

今までの道より暗く、寒く、さびしいところでオルフェウスは凍える指でたて琴を鳴らしながら進みます。

ついに死の国の神殿にたどり着きますが、宮殿の番犬ケルベロスが通してくれません。

ケルベロスはけっして眠ることはなく常に見守っています。

オルフェウスは何度もたて琴を弾き続けると、エウリュディケへの切ない想いがケルベロスに伝わり、眠ることのないはずのケルベロスがうとうとと目を閉じました。

オルフェウスは足音を忍ばせ、そっと神殿の中に入っていきました。

中には死の国の王ハデスが居ました。

ハデスはカロンもケルベロスも通したことを驚きます。

そしてエウリュディケを生き返らせて欲しいと懇願し、ハデスの前でたて琴を弾きました。

たて琴の音色のすばらしさに打たれ、ハデスはエウリュディケを返すと言いました。

ハデスが言います

「エウリュディケはおまえの後ろをついていく、地上に出るまで決して振り返ってはならぬぞ!」と。

オルフェウスは喜び、来た道をもどっていきます。

エウリュディケに話しかけても全く返事がなく、地上の光の見えるくらいになっても返事はなく足音も聞こえないので不安で我慢できなくなって、後ろを振り返ってしまいます。

そこにエウリュディケの姿が見えましたが、死の国へ引き戻されていきました。

オルフェウスは、ひとりで地上に戻りますが、後悔と悲しみで苦しみ、たて琴も鳴らすこともできなくなり、食べることも飲むこともせず泣き続け、やがて死んでしまいました。

たて琴はオルフェウスの手から離れ川に落ちて流されていきます。

流れて来たたて琴を拾い上げたのは大神ゼウスでした。

あわれに思ったゼウスはたて琴を空に上げ、こと座となりました。

今も静かな夜には悲しいたて琴の音色が聴こえてくると伝えられています。

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