四柱推命とは?歴史や基本を解説

四柱推命は、中国伝統的な占星術の一種で、生年、生月、生日、生時をもとに、その人の生き方や運命を予測する手法です。

それぞれの要素は、年・月・日・時の「四柱」と呼ばれ、それらを組み合わせることで、その人の命運を特定することができます。

四柱推命について歴史や基本を解説していきます。

目次

四柱推命とは

四柱推命は中国で発祥した古くからの占術であり生年月日時から導き出すいわゆる「命術」を代表する術となります。

精度が非常に高く、正しく鑑定をすれば人生のおおよそを推理する事が可能で、悪い時期を回避したり、良い時期をより良くする事も可能です。

「四柱推命」という言葉は実は日本語で、中国では「八字(はちじ)」や「子平(しへい)」「命理(めいり)」と呼ばれています。

ちなみに欧米では「フォー・ピラー・アストロジー」(4つの柱の占星術)と呼ばれています。

四柱推命の歴史

四柱推命の歴史については様々な説があり、唐の時代に発祥されていたようですが、現代において最も著名で、多くの推命家が愛用している「滴天随(てきてんずい)」という明の時代に書かれたものが主に後世へ発展したとされています。

この滴天随を書いたのが劉伯温(りゅうはくおん)という軍師であり、三国志演義にも登場する諸葛孔明のモデルとなったとも言われています。 ※劉伯温は劉 基(りゅうき)とも呼ばれています。

にゃんた

三国志の諸葛孔明は有名ですね。


また、清の時代になると余春台が「窮通宝鑑(きゅうつうほうかん)」を、沈孝膽が「子平真栓(しへいしんせん)」を執筆し、滴天随窮通宝鑑子平真栓三大名著と言われ、四柱推命における重要な文献となっています。

日本の四柱推命

日本に四柱推命が伝来したのは江戸時代となり桜田虎門という人が和訳した「推命書」というものが最初となります。

ですが、この推命書はかなり誤訳が多いものとされております。

明治〜大正時代になりようやく、本格的な四柱推命の研究が行われ、関西の阿部泰山氏が子平の原書を読破し、泰山全集を出版しました。

その後東京では高木乗氏が推命を研究し、西の阿部泰山、東の高木乗と言われるようになります。

阿部泰山氏はその後多くの弟子を輩出し、泰山流は現代の日本の四柱推命における一大勢力となる流派になっています。

四柱推命の基礎

・五行説

四柱推命では、木・火・土・金・水という5つのエレメントが要となっており、これを五行説と呼びます。

この五行説は四柱推命に限らず東洋の占術ではほぼ基本となっており、算命学や紫微斗数、風水などでもこの理論が用いられます。

・五行相性(そうしょう)の関係

五行が別の五行を強めること相性と言います。

具体的には、木は火を生じ、火は土を生じ、土は金を生じ、金は水を生じ、水は木を生じます。

つまりこの理論は 木が燃えると火となり、火が燃え尽きると灰(土)となり、土から鉱物(金)が発掘され、鉱物(金)が冷えると結露(水)が出来、水は樹木(木)を育てる、という事になります。

五行相克(そうこく)の関係

五行が別の五行を制する関係を「剋する」と言います。

具体的には木は土を剋し、土は水を剋し、水は火を剋し、火は金を剋し、金は木を剋します。

つまりこの理論は 樹木(木)は土から養分を奪い、土は水を吸収し、水は火を消火し、火は金を溶かします。そして金は木を切り倒します。

にゃんた

ポケモンのタイプ別の相性みたいなもんだね。

十干と十二支

・十干

五行を陰と陽に分けたもの十干です。

甲(きのえ)乙(きのと)

丙(ひのえ)丁(ひのと)

戊(つちのえ)己(つちのと)

庚(かのえ)辛(かのと)

壬(みずのえ)癸(みずのと)

の十個となります。

甲・乙丙・丁戊・己庚・辛壬・癸といった五行となります。

また陰陽に分けると、陽のグループ陰のグループとなります。

・十二支

十二支日本でもポピュラーでご存知の方も多いと思います。

元々十二支は時の流れを十二分割したものとなり、それに名前をつけたことが始まりです。

四柱推命では地支といいます。

十二支は以下となります。

(ね)(うし) (とら) (う) (たつ) (み)

(うま) (ひつじ) (さる) (とり)(いぬ) (い)

また、十二支にも陰陽五行が割り当てられます

下記の表となります。(尚、土の五行に該当する十二支が4つもあります。)

十二支五行陰陽

・六十干支と干支暦

干支とは十干と十二支を合わせたものを言います。

日本では干支(えと)と呼びますが、一般的には十二支を言う事が多いのですが、厳密には十干を合わせたものを干支と呼びます。

例えば、2023年は卯年であることは知っているかと思いますが、正確には癸卯(みずのとう)年となります。

また、干支は年だけではなく、月にも日にも時間にもあります。

これら八文字で表す暦干支暦と言います。

干支暦は紀元前2276年に甲子年 甲子月 甲子日 甲子時から始まったとされておりそこから現代まで続いています。

(六十干支一覧)

1.甲子11.甲戌21.甲申31.甲午41.甲辰51.甲寅
2.乙丑12.乙亥22.乙酉32.乙未42.乙巳52.乙卯
3.丙寅13.丙子23.丙戌33.丙申43.丙午53.丙辰
4.丁卯14.丁丑24.丁亥34.丁酉44.丁未54.丁巳
5.戊辰15.戊寅25.戊子35.戊戌45.戊申55.戊午
6.己巳16.己卯26.己丑36.己亥46.己酉56.己未
7.庚午17.庚辰27.庚寅37.庚子47.庚戌57.庚申
8.辛未18.辛巳28.辛卯38.辛丑48.辛亥58.辛酉
9.壬申19.壬午29.壬辰39.壬寅49.壬子59.壬戌
10.癸酉20.癸未30.癸巳40.癸卯50.癸丑60.癸亥

四柱推命はこの六十干支を年、月、日、時で出し読み解いて行く占いとなります。

にゃんた

年齢が60才になると還暦というのは、この干支が一回りして最初に戻るからなんですね。

四柱推命の命式

四柱推命における命式(ホロスコープ)は前述の通り、年、月、日、時の十干十二支で作成します。 命式は万年暦があれば簡単に出せます

例として1985年4月9日午前10時生まれの男性の命式は以下となります。

10時9日4月1985年

・通変星と十二運

【十二運】

上記八字から十二運というものを導きだします。

十二運とは日干と地支の関係を表わしたものです。

十二運には以下の種類があります。

  • 長生(ちょうせい)
  • 沐浴(もくよく)
  • 冠帯(かんたい)
  • 建禄(けんろく)
  • 帝旺(ていおう)
  • 衰(すい)
  • 病(びょう)
  • 死(し)
  • 墓(ぼ)
  • 絶(ぜつ)
  • 胎(たい)
  • 養(よう)

十二運は人の一生を表しているものでもあります。

【通変星】

通変星とは、日干と他の干との作用を表わしたものです。

全部で10個の星があります。

また、各通変の意味を簡単にご紹介いたします。

比肩(ひけん)自立、自我、一匹狼、負けず嫌い、強い意志
劫財(ごうざい)フレンドリー、明るい、負けず嫌い、芯の強さ
食神(しょくじん)おおらか、母性、飲食に関すること、ふくよか
傷官(しょうかん)繊細、孤高、プライドが高い、優しい、芸術
偏財(へんざい)社交的、コミュニケーション上手、話術に長けている、派手な財運
正財(せいざい)真面目、仕事好き、堅実、貯蓄が得意、財が良い
偏官(へんかん)お人好し、頑固、思い込みが激しい、行動力が強い、野心家、世話好き
正官(せいかん)規律正しい、生真面目、努力家、社会貢献
偏印(へんいん)天才型、奇人変人、文化芸術、宗教スピリチュアル、クリエイティブ
印綬(いんじゅ)学問、母性、真面目、優しい、気弱

前述で例とした1985年4月9日午前10時生まれの八字から十二運と通変を導き出した命式が以下となります。

10時9日4月1985年
印綬食神正官通変星
比肩比肩正官正財
建禄長生冠帯十二運

まとめ(四柱推命で鑑定をするには

これまで述べてきた内容は四柱推命においてのごく一部の内容となります。

四柱推命は数ある占術の中でも最も難しい占術となっており、正しく鑑定ができるまでになるには早くても10年近くの年数が必要となります。

まずは、命式を出せるようになり、自分や周囲の人々を見ていくことから始めると良いでしょう。

最初は色々な本を読み、独学から始めても良いと思います。

ですが、独学で学ぶと必ず躓くことになりますので、いずれはキャリアのある老師に師事することが良いかと思われます。

四柱推命はしっかりと読み解くことができれば、人生をより良く導くことができる占術です。

にゃんた

時間はかかりますが、地道にコツコツと学んでみてください。

Written by 天雪鈴蘭

©️2023Fortune Spinel

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